2008年2月12日
和太鼓でグラミー賞を受賞
2月10日、アメリカ音楽界最高の栄誉である第50回グラミー賞の授賞式がロサンゼルスで開かれました。式では最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞の主要4部門とともに、最優秀朗読アルバム賞、最優秀ニュー・エイジ・アルバム賞なども発表されました。その最優秀ニュー・エイジ・アルバム賞を獲得したのが、和太鼓とほら貝の演奏楽曲が含まれた「ポール・ウインター・コンソート」のアルバム「Crestone」。太鼓を演奏したのは中村浩二さんで、ドレスやタキシード姿の受賞者の中、堂々と和服で壇上の授賞式に臨みました。
中村さんは1960年、兵庫県出身。82年に鬼太鼓座に参加し、その後2001年まで秀明太鼓のリーダーに。04年にロサンゼルスに拠点を移し、秀明アメリカ太鼓ディレクターを務めるかたわらライブや太鼓指導を行っています。
長いおつきあいのある中村さんのこのニュースを見、聞き、私は驚くと同時に大きな喜びがこみ上げてきました。日本人としては4人目、それも太鼓でグラミー賞を受賞したことは、太鼓業界にとって大きな誇りです。律儀できまじめ、つねに楽器を大切に、いとおしむように演奏する中村さんの顔を思い浮かべながら、何度も新聞を読み返したひと時でした。
(2008年2月12日06時00分 スポーツ報知)
中村浩二「信じられない」ノーマークの日本人が栄冠...グラミー賞
◆第50回グラミー賞 ほとんどノーマークの日本人アーティストがグラミーの栄冠をゲットした。米国で活動する太鼓奏者の中村浩二(48)。最優秀ニューエージアルバム部門を受賞したユニット「ポール・ウインター・コンソート」のアルバム「Crestone」に参加した。受賞が決まると、タキシード姿の関係者がほとんどの中、ひときわ目立つ和服で壇上へ。「信じられない。喜びをメンバーと分かち合いたい」と笑顔を見せた。
鬼太鼓座で太鼓をはじめ、01年まで秀明太鼓のリーダーを務めた。04年に米国移住。現在はライブや太鼓指導も行う。今回はポール・ウインターが中心のユニットに特別参加した格好だ。アルバムではコロラド州の山中、標高3600メートルの自然の中のレコーディングで、太鼓を演奏した。
同賞には日本の喜多郎がノミネートされ、注目を集めていた。中村は受賞後の直撃取材に、最初は戸惑いつつも、ていねいに対応。「喜多郎さんは強敵だと思っていた。発表の時は驚きました」。喜多郎は、12回目のノミネートとあって知り合いもたくさん。「同窓会をやっているみたい」と常連の風格を漂わせた。今回、四国八十八か所の鐘の音を使った「空海の旅3」での候補。「空海」シリーズは続行中で「グラミーに間に合う9月までに(次が)できれば。継続は力なりですから」とリベンジを誓った。
◆中村 浩二(なかむら・こうじ)1960年1月2日、兵庫・香美町生まれ。48歳。82年に鬼太鼓座で太鼓を始め、04年にロス北部のパサディナに移住。現在は秀明アメリカ太鼓ディレクター。リードアルバム制作中。
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