2008年12月 1日
今日から師走
明年に開催される全国高校総合文化祭や日本太鼓ジュニアコンクールに先立ち、このところ各地でその予選コンクールが開催されています。私も11月23日、西東京地区の高校予選大会に招かれ、審査員を務めさせていただきました。出場したのは19校の和太鼓部の皆さん。どの学校も1、2年生が中心、しかも入学してから初めてバチを握ったという生徒さんも多く、短期間のうちに舞台に立てるほどの技術をマスターするのは、本人も指導される先生方も大変なご苦労だったことと思います。しかし、その甲斐あって、いずれも見事な演奏ぶり。中には成人チームも及ばないような熟達した演奏を聴かせた高校もあり、驚かされるやら、嬉しいやら。何よりもこうしてたくさんの若者が真剣に太鼓と向き合っている姿に、深く胸を打たれました。
大会終了後、レンタルした太鼓を積んだトラックに便乗して深夜の高速道を北陸へ。途中、長野で思いがけない積雪に遭遇し、本格的な冬が近いことを思い知らされましたが、高校生たちの熱気の余韻でしょうか、なぜかじんわりと胸があたたかい北帰行でした。
もう一つ、太鼓とかかわる若者とのふれあいは29日。近年、急速に和太鼓が浸透してきた台湾から林さんが訪ねてきました。太鼓についての論文を書かれるとのことで、日本の和太鼓芸能の草分けとなった「佐渡國鬼太鼓座」のことや、現在の日本の太鼓界の状況などを熱心にメモしていました。
台湾といえば、2001年に開催した「台湾国際鼓楽節」で1951個の太鼓を同時演奏してギネス認定を受けています。記録はさらに2007年、2571個の太鼓を同時演奏した岩手県の「盛岡さんさ」によって塗り替えられたものの、太鼓に対する国民の関心はますます高まっている様子。太鼓を通じ、今後、日本と台湾との交流が盛んになっていくのが楽しみです。
さて、今日から師走。「師走」という言葉の響きだけでもなんとなく慌ただしさを感じる一ヶ月。忙しさに流されず、身も心も引き締めて充実した一年の締めくくりの一ヶ月としたいものです。
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