2010年3月 8日
木に感謝、自然に敬意
みかんの産地で、長崎県長与町というところをご存知でしょうか? その長与町にある法妙寺というお寺さんとのご縁をさずかり、去る3日、御神木のクスノキで製作した4張の大太鼓の納品にうかがいました。当日は本堂で奉納式が執り行われ、太鼓に魂を吹き込む儀式の後、お経台に鎮座した大太鼓が荘重に打ち鳴らされました。思えばこれらの太鼓の製作に着手した2008年2月以来、胴の乾燥に予想以上に手こずったことや、納得のいく革の調整など、いろいろ苦労がありましたが、広い本堂にまっすぐに渡っていく響きを耳にすると、すべて報われたような心地になりました。法妙寺のご住職様、ご仲介の労をおとりくださった琴の尾太鼓の中嶋さん、そしてお世話になった関係者の皆さん、よい仕事をさせていただいたこと、心より感謝いたします。どうもありがとうございました。
(クスノキの大太鼓)
こうして心おきなく太鼓づくりに取り組むことができるのも、良い原木があってこそ。さて、我が社の将来の原木確保のために植林を続けている能登半島のケヤキ山の今の様子をご紹介しましょう。
(植林したケヤキ)
6日から取材に来てくださっているBS-TBSのディレクターさんと二人、山の撮影へ。6年前、最初にケヤキを植えつけた谷では日当りの良い場所から順に雪解けが始まり、澄みきった雪解け水が直径10cmほどに育った幹の根元を洗っていました。その枝には新芽がふくらみ、紡錘形にとがった先端の元気のよいこと。厳冬に耐えてじっと春を待っていた木々の一本一本がいとおしく、あらためて自然への敬意を深くしたひと時でした。
(雪解け水)
(新芽)
トラックバック(0)
トラックバックURL: https://www.asano.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/3278
コメントする