2011年10月 2日
太鼓の響きに祈る
<陸前高田の及川実行委員長>
昨日、名古屋市のナゴヤドームを会場に、「陸前高田太鼓フェスティバル」が開催されました。毎年10月に岩手県の陸前高田市でおこなわれていたイベントですが、今年は例年の会場である陸前高田市民体育館が3月の東日本大震災で全壊したため、実行委員長の及川修一さんや名古屋青年会議所、福島県太鼓連盟の斎藤通夫さんなどの尽力によって名古屋で実現したものです。「太鼓を通じて復興の気運を盛り上げよう」との願いがこめられた会場には、およそ4500人の観客が詰めかけ、また陸前高田の「氷上太鼓」と大船渡の「長安寺太鼓」に加え、快く出演を引き受けてくれたのは名古屋の「尾張新次郎太鼓」「松平わ太鼓」石川県の「御陣乗太鼓」愛知県の「志多ら」宮崎市の「橘太鼓響座」東京の「ヒダノ修一グループ」福島市の「愛宕陣太鼓連響風組」東京の「三宅島芸能同志会」大分の「豊の国ゆふいん源流太鼓」奈良県の「倭YAMATO」など全国の10団体。我が社も及川さんからの依頼で、全体の構成や太鼓のレンタルなどのお手伝いをさせていただきました。
<氷上太鼓の皆さん>
毎年「太鼓の甲子園」と呼ばれて熱い熱気がただようイベントですが、今年は誰の胸にもさまざまな思いがこみ上げてひとしお心に迫る中、斎藤さんが「陸前高田も大変だが、原発事故によって皆さんの想像以上の悲惨な現実にさらされている福島のことも忘れないで」とステージの上から涙ながらに訴えた姿がとても印象的でした。
<エンディングに披露された金澤翔子さんの書>
<出演者と実行委員長>
震災から半年が過ぎ、わずかながらも復興のきざしが表れ始めている反面、いっこうに先が見えない放射能の問題や、被災地の皆さんの今後の暮らしの不安など、課題はたくさんありますが、力いっぱいに打ち込む太鼓の響きが少しでも人々を元気づけるよう、心から祈るばかりです。
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