2012年3月21日
1年目の被災地で、そして「飯坂温泉太鼓まつり」で感じたこと
この世のものとも思えないすさまじい大津波の映像が今も脳裏に焼き付いている東北大震災から1年がたちました。その東北は今どのような状況にあるのかこの目で確かめたく、3月12日に岩手県宮古市を訪れました。その地で30年前から活動されている「山口太鼓の会」の佐々木清さんのご案内で、田老地区の海岸へ。
「万里の長城」とさえたとえられた頑丈な堤防は、あちこち崩壊した無惨な姿をさらし、入江から押し寄せた大津波の勢いがいかに激しかったかを物語っていました。昨年と同じように小雪が降る中を、さらに陸前高田、石巻へと向かいましたが、どこも今だ大変な状況で、被災地の復興への道のりの険しさを実感させられました。安易な言葉しか思い浮かびませんが、一日も早い立ち直りを祈るばかりです。
その後いったん石川に戻り、18日、福島市で開催された「飯坂温泉太鼓まつり−復興祭−」に参加。昨年は3月13日に開催を予定していたものの、11日の震災で中止となったため、一昨年から2年ぶりの開催。
17日夜の前夜祭でのご挨拶を含め、いろんな方々が被災地の皆さんへの励ましの言葉を述べられましたが、その中でもっとも心に残ったのが「太鼓の響きで被災者の心に寄り添いたい」という一言でした。震災から1年が過ぎ、疲れが重なった被災者の皆さんの気持ちを鼓舞するのでなく、静かに癒すお手伝いを太鼓ができるのであれば、こんな嬉しいことはありません。
そして「地震・津波・原発事故と、三重苦にさらされた福島を忘れないで」と涙ながらに訴えた「愛宕陣太鼓連響風組」代表の斎藤通夫さんに、心からのエールを贈ったのでした。
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