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2012年12月27日

年末、心に残った二つの旅

 師走の声に追われて気が急く中にも、今年最後の旅に出ました。一つは12月16日、九州鹿児島での「霧島九面太鼓保存会」の創立40周年記念祝賀会。代表を務める脇元勝巳さんは我が社の先代の時分からおつきあいをいただいている思い出深い人で、保存会立ち上げに先立ち、まだ高速道路もない時代、遠路鹿児島から我が社に来られ、5尺の大太鼓をはじめ大小の太鼓を自動車いっぱいに積み込み、笑顔で帰られた姿を今も覚えています。

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 昭和47年、脇元さんはそれらの太鼓を使って、霧島に伝わる「天孫降臨」の神話にちなんだストーリー性のある演奏形態を確立。当時、物語性のある太鼓曲としては福井の「権兵衛太鼓」と輪島の「御陣乗太鼓」が知られるぐらいの時代、斬新な曲想は現代にも充分通用する楽曲として九面太鼓を象徴しています。寡黙で多くを語らない脇元さんですが、音へのこだわりと地元を愛する心意気は人一倍で、その後、鹿児島一帯の太鼓チームをまとめて「霧島高原太鼓祭り」をスタート。軌道に乗せて、今では九州の祭りの一つとして定着するほどになりました。脇元さん、これからもどうかご壮健で、ご活躍ください。

 一週間後の23日は、「鼓童」の「ワン・アースツアー2012 ~伝説」の東京公演最終公演と鼓童財団の理事会。理事会の前に拝見した舞台は、坂東玉三郎さんの演出に次代を見据えた人材育成の姿勢が垣間見え、今現在だけでなく、将来の鼓童の舞台に期待を抱かせるものでした。こちらもこれからが楽しみです。

 さて、24日、石川に向かう飛行機は、北陸地方が大雪のため相次いで欠航。羽田の空は穏やかな小春日和で、大雪の報が信じられない思いでしたが、狭い日本ながら、東日本と西日本の天候格差をあらためてうらめしく感じた帰路のひとときでした。

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