2013年3月20日
先駆者の自負と意地を感じた舞台
9日、林英哲さんのソロ30周年記念コンサート「七つの輪具」の横浜公演にお邪魔しました。英哲さんとは鬼太鼓座時代から面識があり、ソロになられてからもできるだけ公演に足を運んできましたが、そのたびに芸の熟達の度合いを深めてこられたのを実感してきました。そして今回の舞台もまた、前回の舞台よりさらに研ぎ澄まされたものを突きつけられたような心地がして、まさに至福のひと時を過ごさせていただきました。緊張のほどけたアンコールでも、ひょうひょうと歌う「太鼓節」は、意図的に客の拍手を求める演出とは一線を画し、すべての演奏を終えた瞬間に客席から湧き上がった粒立った拍手の中に観客の心からの賞賛の気持ちがこめられていたように思います。この太鼓界という世界で、30年にわたり孤軍奮闘して業界を牽引してきた英哲さんの自負と意地が見えた舞台でありました。
今年はここ白山市で毎夏開催している「白山国際太鼓エクスタジア」が第20回を数えるため、記念公演として昼・夜2回公演を実施します。その夜の部で英哲さんの「七つの穂具2013」を再演していただきます。どうか多くの皆さんにご覧いただきたいものです。
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