2013年5月11日
あさの山で、200年、300年先の夢をみる
10日、社員総出で能登半島の「あさの山」を訪れ、ケヤキの下枝払いの作業をしてきました。山の作業としては毎年10月下旬から11月初旬に植林をおこなってきたのですが、2003年から植林事業を開始して10年、最初のころに植えたケヤキは今では大人が登ってもビクともしないほどに成長したものもあり、木の順調な生育のために、これからの成長季に先駆けて下枝の処理をすることにしたのです。
むせるような新緑の匂いの中、一本、一本の木を確認すると、一様に大きくなったように見えながら、実は日当たりの善し悪しや植えた斜面の方角、ちょっとした土壌の違いなどで、真っ直ぐに伸びた木、幹が曲がった木、成長の遅い木、やたら枝の多い木など、さまざまな育ち方をしていることがわかりました。中には明らかに太鼓の原木としては不向きと思える木もありましたが、前に知人から聞いた「木も話しかけると応えてくれる」という話を思い出し、それぞれに「ありがとう」「ご苦労さん」「よく育ったね」などと声をかけながら木の形を整えてきました。
近ごろは私も年齢相応の体力となり、あと何回山に入れるか心許ないところですが、次の世代がどう引き継いでくれるか。200年先、300年先、このあさの山から伐りだしたケヤキで立派な太鼓をつくってくれる日を夢見ている今日このごろです。
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