2013年9月19日
わが郷土の誇り、大きな二人
15日から始まった大相撲秋場所で、新入幕の遠藤が注目を集めています。石川県出身の22歳。とんとん拍子の昇進に髪が伸びるのが追いつかず、髷を結わないまま土俵に上がっている姿がほほえましい。しかし、堂々とした体型にバネのきいた足腰で、早くも2勝。インタビューの受け答えも22歳とは思えない落ち着きぶりで、はて、自分が22歳のころはどんな若者だったろうと振り返る今日このごろ。当時、相撲界は遠藤と同じく能登出身の輪島がものすごい活躍で、昭和48年に第54代横綱に昇進。続いて55代に北の湖、56代に若乃花と、相撲の黄金時代を築き、わくわくしながらテレビの大相撲中継にかじりついていたものでした。遠藤も末は横綱を目ざし、おごることなく大成して欲しいものです。わが郷土の誇りとして、応援していきます。
郷土の誇りといえばもう一人、元プロ野球選手の松井秀喜さん。今から20年前、東京に向かう飛行機で、ご両親とお兄さんとご一緒の松井さんに偶然出会いました。星稜高校を卒業し、憧れの長嶋監督がいる巨人入団を前に緊張していたのでしょう、しっかりと唇を結んで窓の外を見ていた横顔を思い出します。
あれが松井さんのプロ野球選手としてのスタートなら、最後のしめくくりもこの目で見届けたいと、7月、ASANO USオープンを終えて、一路ニューヨークのヤンキースタジアムへ。28日の引退セレモニーは、13時30分の開始にかかわらず、開場の11時にはすでに4万8000人の観客で超満員。日本人だけでなく、アメリカ人にも絶大な人気があり、アメリカ大リーグ入りからわずか10年でニューヨークを代表するプレーヤーに成長された松井さんのすごさをひしひしと肌で感じたものでした。
その夜は和食の店で、松井さんのごく親しい人たちだけの会食に参加。松井さんも駆けつけ、その気さくでおごらない姿勢に、あらためて人間としての器量の大きさに心を打たれました。同じ石川県人として、思わず背筋が伸びたひと時でした。
2013年9月 9日
2020年東京オリンピック開催決定に思う
本日早朝、2020年の夏季オリンピックが東京で開催されることに決まりました。決定の朗報に歓喜する日本勢の姿をテレビで眺めながら、私の脳裏には1997年のモナコでの光景がよみがえってきました。その年6月、モナコで2005年「愛知世界博覧会」(通称「名古屋万博」)誘致のプレゼンテーションが行われ、日本代表として「焱太鼓」が太鼓の演奏に臨んだのでした。最後まで開催地を競ったスペインは見事なピアノ演奏を披露し、焱太鼓は日の丸をイメージさせる白と赤のドレスで大太鼓に渾身の思いを込めた舞台。その結果、愛知開催が決まった時のあの嬉しさは、今も昨日のことのように思い出されます。
それにつけても、1964年の東京オリンピックの際、関連行事として日本の伝統芸能を紹介する「芸能展示」で和太鼓が世界に認知されるきっかけをつくったように、2020年オリンピックでもさまざまな行事に太鼓が登場できれば、なんと嬉しいことでしょう。ぜひともそんな機会が実現されるよう願っています。