2014年6月26日
ベテラン二人の底力に、舞台の奥深さを見る
6月もあと数日で晦日。今月もあちこちの舞台を見せていただいた中、とくに印象に残ったのが、20日から22日まで東京の「ティアラこうとう」で開催された「ふじもとみ打コンサート」。ん?、「ふじもと」と「とみだ」をかけあわせたタイトル通り、鼓童の最年長現役太鼓打ちの藤本吉利さんと、ソロ奏者で「打組」の富田和明さんによる二人だけのコンサートで、キャッチフレーズは「和太鼓撃場」。藤本さんはこれまで富田さんの25周年、30周年記念公演にゲストとして出演されていましたが、今回はゲストではなく、初めて二人がガチで取り組んだ真剣勝負の舞台。といっても、二人のキャリアとキャラクターが存分に散りばめられ、打つだけでなく、語るわ、踊るわ、歌うわと、楽しさ満載の大盤振る舞い。しかもどの演目も気負いなく、ごく自然体でさらりと見せるところに、なんとも言えない芸の深みを感じさせられました。こんな境地に至るには、永年にわたってそれぞれの芸を研ぎ澄まし、磨いて磨いて磨き上げた努力の跡を思わずにはいられませんでした。まさに「努力すれば報われる」。その「やり遂げる」姿勢のカッコ良さと底力、それによって培われた舞台の深さに、ただただ感じ入ったひと時でした。
藤本さん、富田さん、お疲れ様でした。まだまだ現役でいてください。次の舞台を楽しみにしていますよ。
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