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2014年12月26日

2014年末、忙中の閑に思う

 いよいよ今年も残りあと5日。あらためてこの一年を振り返ると、67歳後半という年齢のせいか、どうも後ろを顧みることの多い年だったように思います。  

  今年一年を通じてとくに心に残ったことといえば、日本経済新聞の最終ページに連載されている「私の履歴書」に8月から登場された東大寺元菅主の森本公誠さんのお言葉。
 森本師は15歳で東大寺に入られ修行を重ねた僧でありながら、イスラム学者としても著名で、イブンハルドゥーン「世界史序説」を日本語に翻訳してイスラムの歴史を日本に知らしめた人物。
 その人物伝を日々読み進むうち「今後人類がさらに増加した時に必要なものは何か」として、統治する政治、精神を豊かにする文化など、事細かに記してあったのが印象深く、まさに吹けば飛ぶような小さな企業ではあるがその経営の一端を担う者として、大きな刺激を受けたものでした。

 また年末、大掃除の真似ごとをして書類棚を整理中、古い新聞の束を発見。
これも同じく日経新聞で、1998年(平成10)11月22日から27日まで「人間発見」のタイトルで連載された私の記事でした。

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 まだ40歳後半-の血気にあふれた私。太鼓発展を夢見て一目散に走ってきた当時を振り返ると、いろんな人との出会いや数々のイベントを通じてたくさんのご縁をいただき、それが今こんにちの私自身の元になっていることにあらためて感謝の念が湧いてきます。 

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 さて、昨今の厳しい経済環境の中、これからどうして事に当たっていくか。しみじみ思い悩む年末。周囲を見回せば、多くのプレーヤーが工夫を凝らして舞台づくり進化させたこの一年。その努力によって来年もまた一人でも多くの太鼓ファンが増えるよう祈るばかりです。

  皆さまにはこの一年、大変お世話になり、どうもありがとうございました。引き続き、新年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2014年12月24日

どん底からの出発に、今、光さす

12月9日と10日の両日で計3ステージが行われた『TAO』の東京公演。BUNKAMURAオーチャードホールの満席の客席を眺めながら、21年前の彼らの「どん底」を思い出し、よくぞここまで大きくなったと感慨もひとしおでした。

 海外での公演も多いTAOは自分たちを「DRUM TAO」と称し、代表の藤高郁夫さんは、はるか出雲の阿国の時代から日本民族が継承してきた数々の芸能のエッセンスを舞台に取り入れてきました。そうした努力の甲斐あり、伝統と現代的センスの融合した独自の「型」を育んできたTAO。

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2012年には「大分県文化功労者学術・文化振興賞を受賞したのに続き、去る9月24日には「「第6回観光庁長官表彰」を受賞。素直で真摯なメンバーたちが、日本の太鼓を広く海外に発信し続けている姿を、これからも見守っていきたいと思います。

 

 

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2014年12月19日

若い打ち手たちの新しい表現に頼もしさ

 師走に入ってまもなくの12月日、愛知県西尾市で山田純平さんのコンサート『山田純平特別公演2014 生命ノ音』が開かれました。

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山田さんのおじいさんの戦争体験を、ナレーションと太鼓演奏によって表現した、まさに「生命の太鼓」で、太鼓を通じて物語を伝える新たな表現法でした。

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そういえば、先日の関根まことさんの公演でも、語り部によって物語が展開するという手法。若い打ち手たちによって、太鼓音楽に新たな表現が開拓されていることに、嬉しさと頼もしさを実感した公演でした。

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