2015年8月18日
太鼓の不思議な力
今月1日、京都府の京丹波和知で、「三宅太鼓百人演奏」が開かれました。全国の三宅太鼓愛好者約100人が集まり、60分にわたってひたすら「三宅島神着神輿太鼓」を打ち込むのですが、あの独特のリズムの繰り返しは、いつまで聴いていても飽きない不思議なリズムだということをあらためて実感しました。
昨今、太鼓界では主に若いソリストたちが互いに声をかけあってコンサートを立ち上げたり、新しい太鼓音楽を模索したりしているようですが、そうした進取の風潮の対極にあるのがまさにあの三宅の打ち込みの太鼓のように思います。
幕末、若き維新の志士たちは旧態依然の日本を変革しようと次々に脱藩を企てて信念を貫き、明治維新という大きな時代のうねりを実現しました。そんな状況が、若いプレーヤーが乱立して技巧を競っている今の太鼓界の様相に似ている向きもあるようですが、ここから人を魅了する新しい太鼓音楽が生まれるのを期待しつつ、、、、、、、、、、それよりも、三宅太鼓の無心に打ち込む姿と音、そこにこそ人間と太鼓が持つ不思議な力が大きく息づいているような気がしてならないのです。
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