2017年10月30日
雨の中 聞いてくださる太鼓ファンの方々に感謝
数百年の伝統を受け継いでいる『飯坂八幡神社祭り太鼓保存会』
ホロリさせた笛と太鼓の音
2017年10月25日
次の世代の太鼓文化の土壌とならん
最近、いつの間にか仲秋の名月が過ぎたことに気づき、愕然。このところ出張が多いためか、流れるように月日が過ぎていくことを感じる今日このごろです。
そうした出張の一日、大分への配達を経て25年ぶりに直島へ。今ではすっかり芸術の島として知られる独特の空気感の中で、懐かしい皆さんのもとへ次の配達。いつの日か仕事を忘れ、安藤忠雄の建築物や文楽館などを巡り、ゆっくり散策してみたいものです。
帰社して次の日曜は、愛知県西尾市を拠点に活動している若い打ち手の全国ツアー最終公演。さらなる精進を願いつつ、翌日は久し振りの北海道へ。江差町で顧客様と面談しながら、ほっとくつろいだひと時でした。
木古内から江差の街道風景
その週末の13日、東京サントリーホールで行われた独奏35周年メモリアルコンサート。35年にわたって修道的な太鼓を追い求め、非の打ち所のないこの日の演奏。この人にしかつくれない舞台の観客席に身を置き、「太鼓もここまできたか」と感慨を深くした2時間。
またその翌々日の15日は、別の打ち手のこの道40年とうたったソロコンサート。自身のユニークなキャラクターを駆使し、これまでの歩みを太鼓でたどって「やりきった」という自負が伝わってきたステージ。
この二つの周年記念公演にふれて、前者は、フランスの人里離れた荒野に住む羊飼いブヒィエの物語「木を植えた男」のごとく、35年にわたって木を植え続けた結果、不毛の大地が再生して楽園になった、そんな孤高の精神が感じられる舞台。
もう一方の後者は、自分の足で29日間かけて横浜から淡路島まで約700kmの道のりを歩き、「地球」という太鼓を叩きとおして最大限に自分の個性を活かした舞台。それぞれに、いかにもその人の精神を象徴するような二つの舞台は、きっと次の世代の太鼓文化の土壌となるだろうことを確信させました。
2017年10月 5日
あらためて「太鼓の力」を思う
9月に入ったあたりから、複数の自治体から「太鼓イベントを立ち上げたい」と言うお声掛けをいただいています。それぞれ地元に歴史ある団体が活動しており、そのチームを核として「わが町を太鼓の町にしたい」という主旨です。 全国を見渡せば、すでに25年、30年と続いている太鼓イベントや、大きな寺院、神社の門前でおこなわれる太鼓イベントなどで「町おこし」に成功している事例は多く、それらを参考にしつつ、さらに新しい工夫も加えて、独創的なイベントを組み立てることができそうです。私もお声を掛けていただいた以上、微力ながら全力でお手伝いしたいと念じている今日このごろです。
芸術の島 「直島」
そして10月、1日に静岡県御殿場市で、日本太鼓財団の主観により「第19回日本太鼓全国障害者大会」が開催されました。出演したのは、御殿場を拠点にしている「富岳太鼓竜神組」をはじめとする27団体。いずれも懸命な演奏に胸を打たれましたが、とくに演奏前のコメントで「演奏できる場所があるのが何よりの励み」という言葉を聞き、太鼓をつくる側として大変嬉しく思うと同時に、障害をもつ皆さんにも使いやすい太鼓をつくらねばと、あらためて実感したひと時でした。
それにしても、この日のために一生懸命指導された皆さん、そして大会をお世話してくださった皆さんの熱意には、ただただ頭の下がる思いで舞台を拝見した3時間でした。本当にお疲れ様でした。