2019年7月31日
山車の完成に職人たちの成長を思う
昨年11月に引き合いをいただいてからほぼ8カ月、北海道江差町の新栄町から製作を依頼された山車がようやく完成し、今月半ばに、棟梁と若い職人4人を連れて納品に行ってきました。江差町には7月の「江差かもめまつり」、8月の「江差・姥神大神宮渡御祭」、9月の「江差追分全国大会」と続く「江差の三大祭り」といわれる大きな祭りがあり、中でも8月の江差・姥神大神宮渡御祭は370年の伝統があり、「北海道指定無形文化財」に指定されている由緒ある祭礼。17の町内から13の山車が繰り出して町内を巡行する勇壮なもので、前回の製作は昭和5年とのこと。その山車「新栄山」の新調をまかされたからには、なんとしても新栄町の皆さんの期待に応えたいと、全社挙げて奮闘。製作の過程で思いのほかに試行錯誤はあったものの、無事に完成してひと安心。大型トレーラーに山車を積み込み、江差町まで運んだという次第。御所車の制作、焼き嵌め、金箔の加飾、漆塗装もすべて自前の技術でまかなえたことに職人たちの成長を思うと同時に、祭りを待つ町の人々の熱意をひしひしと感じながら引き渡しを行いました。まもなくの祭りが楽しみです。
追伸 今回の山車の製作に当たり木村篤司氏の助言と物凄い情熱が完成へと道引いて頂きました、ありがとうございました。
引き続いて10月にも山車2台の納品が控えており、この夏は当分の間、忙しい日々が続きそうです。
2019年7月18日
白山国際太鼓エクスタジア2019を終了
このところ各地でプロチームの周年公演が相次ぎ、できる限り足を運んでいますが、どの打ち手も年々技倆が向上し、舞台の構成なども目をみはるものがあります。それぞれに独自の舞台をつくろうという意気込みが感じられ、太鼓文化はまだまだ発展していく予感があり、頼もしい限りです。
わが白山市でも、毎年開催している「白山国際太鼓エクスタジア」の2019年のステージを昨日終えたところ。若手からベテランまで10の個人・団体にご出演いただき、それぞれに個性あふれる演奏を見せていただいた今年の舞台、お陰さまで客席からは大変好評をいただき、心より感謝しています。どうもありがとうございました。そしてお疲れさまでした。また遠方からも観覧にお越しくださった多くの皆さまにも心より御礼を申し上げます。
こうして全国で繰り広げられるたくさんの舞台がそれぞれに切磋琢磨し、さらに芸に磨きをかけていくことを思うと、ワクワクします。皆さん、共に頑張りましょう!
2019年7月 8日
エクスタジアの成功を祈願して!
先月末、日本太鼓財団の第65回日本太鼓全国講習会に講師として参加のため、岩手県八幡平市を訪れました。私の講座は30日でしたが、せっかくの機会なので一日早く現地に赴き、原木の仕入れでお世話になっている田沢湖近くの木材屋さんや周辺の山林を視察。アキタスギの美林に感動しつつ、手をかけた生育環境の空気感を肌で感じてきました。こうした現地での見聞も、やがて講座で生かせるよう、さらに精進したいと思います。
帰社して間もなくの3日、「白山国際太鼓エクスタジア2019」の実行委員会。今年は14日の開催にて、本番まであと1週間。何かと気ぜわしい日々が続いていますが、太鼓文化を次の世代にしっかり手渡していくために、あちこち駆け回ってPRに努めています。また、工場でも現在、2基の山車製作が進行中。こちらも我が社の新しい挑戦の一つとして、職人一同一丸となって汗を流しているところです。この秋には、日本列島の北と南で浅野製作の山車が闊歩する様子を想像すると、早くも胸が躍ります。
ともかく、まずは間近に迫ったエクスタジアの成功を祈願!