2021年6月30日
日本のものづくりの原点、尺貫法
先日、書棚を整理していた際、何気なく「たいころじい」第42巻を開いたら永六輔さんがいた。2014年のたいころじい最終巻にあたり、特別企画として永さんにインタビュー。小野編集長に同行し、2時間ほど太鼓について語り合ったのが懐かしい。そのとき、永さんは尺貫法がメートル法にとってかわられたことについても、反発の熱弁をふるっていた。「日本のものづくりの元は尺貫法。その尺貫法をこの国は法律で禁じている。そういうことに対して、誰も反発しない」と。
確かに神社仏閣をはじめとする建築物や、数々の工芸・ 民芸品、そして太鼓やバチも尺貫法によってつくり出されてきた。こうした良き伝統が、西洋からやってきたセンチ・メートルによって、今、ほとんど失われようとしている。「1尺」と言っても、若者には「え?何のこと?」と聞き返されるかもしれない。それでも次につなげるべき伝統文化の一つとして、私も永さんの持論に今さらながら共感している一人である。
2021年6月 4日
明日に向かって決意新たに
抜けるような青空を仰ぎながら、午前8時30分、財団の仲間たち5人で白山比咩神社に参拝。今日は浅野太鼓の創業記念日。よくぞここまで家業をつないできたものと、あらためてこれまでの道筋を振り返りつつ、後悔したできごともなかったわけではない過去を顧みるばかりでなく、前を向いて進むことの大切さを神前に誓ったひと時。社殿の前で一心不乱に手を合わせる多くの参拝者を目にするにつけ、天地創造以来、万人がみな平等に一日24間の時を営々と重ねて生きてきた結果が今のそれぞれの姿であることを思い、これからの人生をいかに有効に過ごすかが重要と、あらためて自分を叱咤。深い祈りを捧げながら、明日に向かって決意を新たにした創業412年目の朝でした。
(2列目中央: 村山宮司)
尚、今日の記念日に深夜2時起きで車を飛ばし、お花(ユリ、珍しい山百合等)を届けていただきました長谷川先生に感謝もうしあげます。