2022年5月31日
林英哲さん、「福岡アジア文化賞」大賞ご受賞おめでとうございます!
このたび、林英哲さんが「福岡アジア文化賞」を受賞された。しかも、同賞の中でももっとも顕著な功績をあげたと認められる人に贈られる「大賞」だ。受賞の一報をいただいた瞬間、まず胸をいっぱいにしたのは、ただただシンプルに「よかった!」「嬉しい!」という二つの思いだけだった。
福岡アジア文化賞は、アジアの固有かつ多様な文化の保存と創造に顕著な業績をあげた個人または団体に送られる賞で、直近の知られる例ではアフガニスタンで銃撃されて亡くなった医師の中村哲さんが同じく大賞を受賞されている。英哲さんの大賞受賞理由として、「伝統に根ざした太鼓文化を基盤としつつ、新しい所作の力強さと美しさを伴うまったく新しい舞台芸術として太鼓の表現を飛躍的に発展させ、今なお独創的な表現の追求と完璧なパフォーマンスの実現にたゆまぬ努力と情熱を注ぎ続けている」と述べられており、まさに現在の太鼓界において追随する人のない域に達した英哲さんにふさわしい賞と納得している。
英哲さんとの交流は、佐渡での集団生活以来、50年におよぶ。その間、英哲さんがどれほどの艱難辛苦をくぐり抜け、どれほどの悔しさに耐え、どれほどの努力を重ね、どれほどの愛情と情熱を太鼓にそそいできたか、私なりに理解している。それゆえただひと筋の孤高の道を、脇目もふらずにあゆみ続けてきた結果の今回の受賞が何よりも嬉しい。それは私個人の嬉しさであると同時に、太鼓文化にとっての誇りでもある。
「英哲さん、大賞のご受賞、本当におめでとうございます」。