事業を行う最大の理由は近ごろの「良質材の確保の難しさ」が挙げられます。
最近コンサートに出かけてもプラスティック製や合成樹脂製の太鼓に出会うことが珍しくなくなってきました。
胴となる木材の価格の高騰とその、確保の難しさがその原因の一つだと思います。
当社は約75%を国内産の木材でまかなっていますが、特に一本作りを行う長胴太鼓用のケヤキ材の確保は困難を極めます。
ケヤキは堅く強靭な材質ですが比較的加工しやすく、加工後も伸縮や反り返りが少ないので建築用材などにもよく使われています。
しかし当社のように木材の良さがそのまま楽器の良さと深くつながり、また一本をそのままくり貫き、太鼓の胴にするというところからもいえるように、ある程度の径を持つ良質材の確保は今では本当に至難の業です。
そこで今回この問題に対する当社からの打開策の一つとして、又、今この仕事が出来る幸せを深く感じ、これからの世代のため、子供達のためにこの事業を行うことを決断しました。